2011年5月10日火曜日

ロードトリップ





4月末、ロードトリップに出かけました。
今年お初のキャンプも!

サンタフェから北へ向けて車を走らせます。
イースタ前なので、イベントの案内や飾り付けが目に入ります。


大きなうさぎ


イースターエッグハントのイベント案内


Eagle Nest のモーテルでは、こんな年季の入った看板も。
「台所&カラーテレビ付き」


最初に立ち寄ったのは、Caplin Volcano National Monument 。
この週末は、National Park & Monument の入場料が無料にも関わらず、車を1台見かけたのみで、貸し切り状態。
歩いて30分位のトレイルがある、小さな公園です。





100万年程前に噴火してできた火山。
ここだけがポッコリと山になり、その回りは、ただただ広がる大乾燥地帯。
昔、ネイティブアメリカンの人々やスペインからやってきた人々が、何日も何日も、行けども行けども平原ばかりの中、この火山を見て喜んだ、という記述もありました。
その喜びの大きさ、容易に想像できます。

そして、Mills Canyon へ。
ここは、19世紀後半、Mills さんという男性が、野菜や果物を育て、コミュニティーを作った場所。
舗装されていない道路を走り、その後、山の中に入っていきます。
「運転に慣れていないと危険」というガイドブックの情報通り、山道の脇は断崖絶壁。
しかも、車1台が通れる幅のみ。
Mills さんが暮らしていた頃の風景、馬車がこの山道を走り抜けていくのが目に浮かびます。
まさに、西部劇で見る景色がここにありました。



人々が暮らしていた煉瓦造りの家。
ここに流れる風、気配はとても気持ちよく、豊かなコミュニティーの暮らしを感じます。
一晩過ごしたい気持ちを抑えて、その場を後にしました。





Las Vegas にてキャンプの予定が、到着がかなり遅くなり、急遽変更でモーテル探し。
看板を見比べて、中でも安いモーテルへ。
安いけど、名前は、「Regal Motel」。
オーナーはインド人ご夫婦。
チェックインをしに行ったテッド、「疲れた妊婦にディスカウントはありますか?」なんて尋ねたらしく、親切なオーナーは、税金分をまけてくれました。
嬉しびっくり!(NM州の消費税は約8%)

晩ご飯は、キャンプ場で食べる予定だったキャンプフードをモーテルで。
室内でガスを使うのは、やはり心配。
オーナーから頂いたお湯を注いで、パッタイ晩ご飯。
キャンプフードの進化には、ホント感心します。

翌早朝、無料の朝ご飯を頂き(朝ご飯付きのモーテルは多い様子)、出発。
フロント前に、マフィンやドーナツ、ジュースなどアメリカン朝食が並べてあります。
お礼を言いたかったオーナー夫婦には、結局、私は会えず終いでした。
残念。。

2日目、Fort Summer へ向かいます。
Billy the Kid Museum へ。
名前は聞いたことあるけど…誰だっけ…という程度の私。
歴史好きのテッドは、一度、訪ねたい場所だったとのこと。
彼を題材にした映画も沢山作られています。
日本語の映画チラシも展示されてました!

この美術館、期待以上に面白くて、Billy the Kid 関連以外に、アンティークの品々が、それもものすごい数の美術品から日用品まで展示されてました。
私には、これらの展示の方が興味を引き、気がつけば、かなり長居してました。
食器、電話、脱穀機、洗濯機、車、馬車…







そこから近い、Bosque Redondo Memorial へ。
19世紀に、多くのナバホ族と Mescalero アパッチ族が、アメリカ軍によって強制収容された場所です。
小学生らが、その歴史を伝えるビデオ映画を観ていました。
子供達の真剣な表情。

次に向かったのは、Rosewell。
UFO で有名な場所です。
通り道でなかったら、きっと訪れていないだろうね〜なんて言いながら、UFO Museum へ。
至る所に、宇宙人がいます。
好きな人にはたまらないんでしょうね…



その晩は、テッド待望のホテルへ。
昔読んだ本で、このホテルのことを知って以来からの念願が叶い嬉しそう。
そして、私へのプレゼントにと、早くから予約をとっておいてくれたのでした。ありがとう〜

100年以上の歴史ある老舗ホテル。
多くの来客を見つめてきた太い木の柱、煉瓦作りの暖炉に美しいステンドグラスの窓。
バーのカウンターは、アルカポーネが所持していたもので、ホテルオーナーが見つけて購入したそうです。





全て木造のホテル内の照明は薄暗く、カーテンは分厚く、気持ちのいい重量感です。
屋外プールとジャグジーもあり、それを楽しみにしていた私は、ウキウキで入ってきました。
しかも、私一人。
私一人なのに、温水を保っていることが、かなり勿体ないことに思えました。。
暫くして、テッドも加わります。
風が割と強く、すぐ側に立つ大木がわさわさと揺れています。
樹齢何年かな…美しい立派な木。
このホテルの守り神に見えました。



3日目、White Sands National Momument へ向かいます。
石膏の結晶でできた、広大な白い砂丘地帯。
遠〜くからでも、白い地帯が目に入ります。
ここでのキャンプを予定していた私達。
風が穏やかであることを、随分前から願っていたのですが…
この日の風はかなり強く、遠くから、巨大な白い砂埃が舞い上がってるのがはっきりと見えました。

インフォメーションセンターで、レインジャーと話します。
キャンプはやはり…かなり困難な状況。
夕方のツアー担当のレインジャーの女性は、「この強風の中、辛いわ〜」と苦笑い。
近場でお勧めのキャンプ場を教えてもらい、今晩はそちらでテント泊とすることに。
近い将来、White Sands に、キャンプしに戻ってくることを誓って。
満月の晩は、とても幻想的で一番のお勧めとのことですよ!

White Sands の中を車で移動します。
週末で、入場料が無料ということもあり、沢山の人。
それでも、この広大な砂丘は、余白たっぷりで、どこまでもどこまでも続いてます。
雪景色の中にいる錯覚を何度も起こします。
でも、素足を包むのは、冷たい雪でなく、さらさらと気持ちのいい砂たち。
風が、次々と砂模様を作っては、またどこかへ流れていきます。
まっしろしろ。



見上げると、まっさおさお。
鮮やかな色のカイトが、くるくると眩しく回転してます。



石膏の砂丘に生きる小動物と植物たち。
水分吸収のためであろう、根を地上に盛り上げる姿。
逞しさ、生き様に、泣けてきそうになります。



ペテログラフを見に、Three rivers へ向かう道中、幾つかの小さい竜巻(他の呼び名があるのでしょうね…きっと)を見ました。
ここには、2万個以上のペテログラフが残っています。
こんなに沢山のペテログラフを一気に見るは初めてでした。
かれこれ10年以上前、アラスカで、一生懸命探した末に、ようやく数個のペテログラフに出会えた時とのあまりの違いに、可笑しくなってきます。





蛇、太陽、人、泣いてる人、ウサギ…
そこで、石を掘って描く人々、彼らの神話、伝言の意味など、自分勝手に創造してました。

遅くならないうちに、キャンプ場、Valley of fires へ到着。
静かな夜を期待して場内に入ると、そこには!!!30台以上、いやもっと沢山のRV車(かなり大きいキャンピングカー)が、うようよと並んでます。
そのRV持ち主達は、いくつかのグループに別れて、夕日を受けながらの晩餐タイム。
ことの成り行きが判明…様々な州から集まったRV愛好家の集会と重なったのでした!

一瞬、この中でテント泊…とひやりとしましたが、テントのキャンプ場は奥に入ったところ。
ここは閑散としていて一安心。
強風から守ってくれるよう、火山でできた岩々に囲まれてます。
ありがたや〜
幾つかのキャンプサイトの中で、一番、風をしのげる場所を選びます。





今年の冬春は、記録的に雪雨が少ないニューメキシコ。
火事発生率も最高レベルです。
なので、小さな小さなキャンプファイヤーをすることにしました。
それでも、時折、強風が火を煽るので、短時間で終了。
炎が炭へと姿を変えていく最後の最後まで、見つめていました。
そして、頭上には、春の星が群れていました。

テントに入り、寝袋に包まれます。
大好きな一時。
サンタフェよりも随分と南なので、気温も高く、準備していたセーター類も必要なし。
風がテントに当たり、パタパタ、バッサバッサと音をたて続けます。
よく歩いたのもあり、風の音も気にならず、私もテッドもよく眠れました。

すっきりと目覚め、早朝の空気をたっぷり吸い込みます。
この嬉しい、美味しい顔!





静かな朝の道を走って、Bosque Del Apache へ。
ここは、野鳥で有名な場所です。
野鳥観察のベストシーズンは、秋から冬にかけて。
今の時期は、あまり野鳥に出会えないのですが、それでも、湖に群れる野鳥、水面に水しぶきをあげて着陸する姿、亀のカップル…と春の景色を堪能しました。

湖や湿地帯に接することの喜び。
私の乾燥した肌も、自然と潤いを取り戻している気さえしてきます。
白鳥にも出会えました!









ロードトリップも終盤。
テッドのお父さんが暮らしたことのある町、Saccoro に立ち寄ります。
約20年振りに訪れた町に、テッドもかなり懐かしそう。
薄くなりつつある記憶を辿りながら、町の中を走ります。

そして、テッドママ宅へ向かいます。
灰色の雲が覆ってきました。
もしかして雨…の気配に期待しまくりますが…数滴の雨粒が落ちたのみ…

そして、24日、イースターです。
テッドママが通う教会でのミサに参加しました。
その後、サンタフェの我が家へ。

Home Sweet Home...

2 件のコメント:

mizu designs さんのコメント...

Wow what a trip, Miki-chan! Loved all your amazing photos. I really liked the one of the soft marks in the desert sand.

miki さんのコメント...

Thank you, mizu designs-san! It was a fun explore of southern NM. I couldn't camp on White Sands because of too windy this time so I would love to go back there to do it someday!