2010年5月17日月曜日

going to the movies

4月28日〜5月2日、ウパヤ禅センターのリトリート"going to the movie"に参加しました。
導いてくれるのは、禅の先生、作家、映像作家の3人の女性です。
4泊5日で観た映画とドキュメンタリーの数、10本。
その合間合間に、出された課題について書いたり、意見交換したり。

映像の内容たるや…
それはそれは濃く深く、問題提議してくれるものの数々でした。
例えば、イラク戦争で怪我をおった男性の妻が作ったドキュメンタリー。
戦争で自国の兵士にレイプされ、その傷を背負って生きる女性を中心に展開される、数々の悲劇と新たに育まれる愛情を描いた映画。
中国の大工場の日々の営みと変わりゆく風景。

ユダヤ人とドイツ人女性二人のドキュメンタリー。
ナチスドイツ下で家族を失ったユダヤ人女性と、
ヒトラーの側近の部下であった祖父をもつドイツ人女性。
それぞれの血を引く二人の女性が出会い、怒りをぶつけ、ぶつけられ、
泣き、そしてお互いに歩み寄り、心のシコりが緩んでいくのを目の当たりにしたドキュメンタリー。
そのドイツ人女性ご本人が来られ、質疑応答も行われました。
彼女と彼女の弟さんは、彼らの血族を自分達までで絶やそうと、
二人とも子供を持たない決断をしたと聞いた時、
胸がしめつけられるような悲しみが襲ってきました。
血族、家族、養子縁組…ぐるぐると思いが巡りました。

リトリートで観た最後のドキュメンタリーは、参加者の一人、映像プロデューサーが撮影したヒマラヤの雪山やチベットなどの風景でした。
一杯一杯になっていた私自身に違った風を吹かせてくれ、清々しかったです。

そんなこんなの5日間。
中には、途中でリトリートを中断した参加者もおられました。

映像の合間の意見交換では、様々な視点や、見過ごしていたことなどを
明確にしてもらえたりと、英語力が拙い私には随分と助かりました。
それぞれの映像が、メッセージを与えてくれ、自分なりに考え、そこで自分に何ができるのかという、創造の種を植え付けてくれたようにも思います。
でも、まだまだ消化吸収中。。。

禅センターでもあり、リトリート施設としても運営されているウパヤ禅センター。
日本とアメリカのお寺事情、仏教の有り様の違い…学ぶこと一杯です。


写真は、5月2日の朝。またも雪が降るなんて…

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