2011年10月19日水曜日

私達の妊娠出産



先月末から、かなりかなりぼちぼちと仕事を再開しました。
自宅で施術している間、テッドが空を見ています。
施術室は2階にあり、階下から空の泣き声と、テッドの「シーッ」とあやす声が時々聞こえてきます。

アメリカでの、私の妊娠出産について、ちらっと書いてみたいと思います。
妊娠が分かり、同じくサンタフェで数ヶ月前に出産をした友人に、アメリカでの妊娠出産事情を聞かせてもらおうと連絡しました。
彼女は、ミッドワイフ(助産師さん)のお世話になり、自宅出産したことを話してくれました。
私も、20代の頃から、可能なら病院ではなく助産師さんと、できれば自宅出産したいな〜と思っていたので、嬉しい必然でした!(可能なら自宅出産がよいな…って思っていましたが、どのような出産もかけがえのない素晴らしいものと思っています。)
ただ、出産するのに、一般的にはちょっと高齢(笑)と言われる年齢の私。
初産が私の年齢だと、日本では自宅出産は難しいと聞いたことがあったので(調べた訳ではないので詳しくは知りませんが)、アメリカではどうなのかしら〜なんて思ってましたが、年齢ではなく、妊婦と胎児の体調次第のようです。
妊娠高血圧、妊娠糖尿病、高体重がとても多いアメリカ。
体重が倍程になったという話しも聞きます…どうやって…

ここサンタフェは、自宅出産の割合が、アメリカの中でも高い方です。
その理由を助産師さんに尋ねると、自然出産や自宅出産へ関心がある人が人口の割に多いこと。
それと、ニューメキシコ州はアメリカの中でも貧困層の多い州なので、妊娠出産期にかかる費用が、病院出産よりも安い自宅出産をする人が多いとのことでした。
かかる費用は、病院と比べて、約3分の1です。
もし保険に加入していれば、その保険により自費負担の額は変わってきます。
多くの保険会社は、病院出産だと自宅出産の3倍にも関わらず、全額支払ってくれるようです。
自宅出産だと、支払率はかなり下がるようです。
病院と保険会社の強いタッグですね〜苦笑)

初めて助産婦さんの事務所を訪ねた時、というか、初面談の予約をするのに電話で話したときから、とてもいい相性の予感がありました。
ピンッ!!
そして、初めての訪問でお話しして、信頼感と共に、この方にお願いしたい!と直感でした。
そこから助産婦さんとアシスタント助産婦さんとのお付き合いが始まりました。

妊娠期の定期検診は、日本のそれとほぼ同じです。
最初は月1回から始まり、28週目から2週間に1回、36週目から1週間に1回です。
それに、出産後6週間までの妊婦と新生児のケアも加わります。
出産翌日、2日後、1・2・4・6週間後です。

定期検診の内容は、妊婦の血圧、体重、尿、胎児の心音の検査です。
超音波検査は、希望すれば、診てくれる医師を紹介してくれます。
費用は、別途、1回につき$400〜500とのことです。
私達は、妊娠2ヶ月の頃、医師である友人に、少し診てもらいました。
彼はER専門なので、ER病棟にて。
もちろん無料で。
持つべきものは…ありがたいです。
それ以降は、超音波検査の必要性を感じなかったので、1度きりです。
口をパクパクさせていたのを、今でもはっきりと思い出します。
可愛かった〜
初めて、お腹の中の赤ちゃんの心音を聴いた時は、ホント感動でした。
それと、安心感と。
いのちの鼓動。

かなり順調だった妊娠期でしたが、ただ1つの心配の種は、貧血傾向だったことです。
助産婦さん達も、私の血液検査の結果を見るのが怖いと…笑)
妊娠後期には、検査結果がこのままだと自宅出産をするのが難しいかも…と1度言われ、数値だけを重視しない私も、それでは困るな〜と、血になるものをせっせと戴きました。
ひじきなどはもちろん、こちらでは直ぐに手に入る、「食べる輸血」と言われるビーツも常食。

自宅出産が難しいかも…というのは、やはりリスクが高く、何かあったときのことを考慮してのこと。
私自身、できることに楽しんで励み、いいお産の確信というか、信頼が大きくあったので、「自宅出産への心配は全くありません。大丈夫です。」と言うと、検査の数値がどうであれ、助産師さん2人も、私の体調や経過を見ているので、「そうね。」と安心納得してくれたのも事実。
お産の同志間で築いている絆ですかね♡
その後、出産前の検査数値は、色々な甲斐あって、正常値になりました。
その時の全員の安心の笑顔、思い出して、笑みがこぼれます。
自然なお産を見守っておられる吉村医院長の言葉、
「ごろごろ、ぱくぱく、くよくよしない」もよくよく頭の中に登場してました。


つづく…

2 件のコメント:

まさる さんのコメント...

やっとやっとやーーっと(遅い!)GMAILのアカウントを作ってここにジョインさせて頂きました。ずっと楽しみに読んでました!吉村先生の本は偶然にも1ヶ月前くらいに友人から回ってきて、読んでいる間、ずっと泣いていました。そんな経験が無かったので自分でも驚いたけど。「いい出産が日本を変える」というタイトルだった気がします。
人間って、本当に「生きる」という感覚からどんどん切り離されているのかもしれないね。生きること、死ぬこと。もっとビビッドに感じるのが今を生きるってことなのにね。人間はきっとその力を取り戻さないと、長続きしないね。

miki さんのコメント...

まさるくん、コメントありがとう!
吉村先生のその本は読んだことないので、いつか読んでみるね。
限りある肉体の生「生きる」をめいいっぱいやりたいね。
黒澤監督の「生きる」で、志村喬が生を意識する場面を思い出すよ。