2011年6月5日日曜日
Four Corners
5月中旬、テッドの旧友との再会&ロードトリップに行ってきました。
今回は、Four Corners と呼ばれるエリアで、4つの州、ニューメキシコ、コロラド、ユタ、アリゾナが交わる場所です。
先ずは、以前、途中まで行って、道路状況のあまりの悪さに断念した サンタフェナショナルフォレストにある Spring (Nogales) Canyon へ。
遺跡を目指して歩きます。
妊娠9ヶ月のお腹の私は、登っていくごとに、息がフーフー。
でも、その甲斐ありました。
Chama の地元レストランでのランチ後、Bloomfield にある Salmon Ruins へ。
約1,000年前の遺跡群。
川が近く、緑が豊富です。
この遺跡のすぐ近くの家の庭で、私達が遺跡群に居る間中、老婆が植物に水をやり続けていました。
何故だか、いつここを訪れても、この老婆が庭で水やりをやっているような、そんな気がしました。
コロラド州へ向けて走ります。
私達を取り巻く景色の移り変わり。
山々は高く、青く、そして、未だ雪を被った山頂も見えてきます。
「ニューメキシコからコロラドに入った途端、山々が変わる」と聞いていましたが、本当にその通りでした。
テッドの高校時代のベストフレンドの友人家族が暮らす Durango に到着。
脈々と流れる川。
そこから隆起する緑濃い山々。
町の建物もレンガ色に統一され、私もテッドも、一気にこの町のファンになってしまいました。
待ち合わせのレストラン Southwest の前で、友人が待ってくれていました。
奥さんはお仕事で、テッドの友人と3人の息子さんとの夕食。
そこは日本食レストランで、お寿司、お刺身、麺類…とメニューも豊富。
食べ盛りの3人の息子さん達のお気に入りは、カリフォルニアロールと、イカの唐揚げ。
普段、日本食レストランに行くことは殆どないので、堪能しました。
その晩は、彼らのお家にお泊まり。
奥さんも仕事から戻られ、皆で団欒。
イケメン3人の息子さん達の将来が、勝手に楽しみな私でした。
うっしっし。。
翌朝、最初に訪れたのは、Anasazi Heritage Center。
新しく立派な建物の中には、12世紀頃のものが展示されいます。
間口、スペースなどゆったりととられ、車椅子の方の利用し易さが心地よかったです。
先ずは、Lawry Ruin (Lawry Pueblo) へ。
建物の浸食を防ぐため、屋根が備え付けられています。
その中に入り、当時の生活、匂いを想い描きます。
Painted Hand。
大きな岩の上に造られたタワー。
見張り台として機能していたのでしょうか…
コロラドとユタの州境に位置する Hovenweep National Monument。
様々な形、大きさの建造物遺跡があります。
環状のトレイルを歩きながら、それらの遺跡を、様々な角度から見ることができます。
ペテログラフが残る Sand Island。
一日の疲れが出始め、重い足を引きずるように歩き…
それでも、やはり見たいのでした。
そして、以前から訪れたいと思っていた、ナバホ族の聖地、Monument Velly (モニュメントバレー) に向かいます。
ユタ州に入ると、奇形とも言えるような、独特な地形が目の中に入ってきます。
青い山のコロラドから、赤い土のユタへ。
ピース。
合掌。
浸食によってできたテーブル状の大地、メサ(Mesa)とメサの間。
どこまでもどこまでも続く道を走り続けます。
ついに、見えてきました!モニュメントバレー!!
ユタからアリゾナに広がる大地帯です。
テッドは、この風景を、数々の映画の中で、何度見たことか…
ついに実際に見ることができた!と感激。
私も、圧倒的な存在に言葉を失い、ただただ、直視していました。
聖地内を、車にて見せて頂きます(ハイキング禁止)。
太陽が西に沈む頃で、赤い大地に強烈な光が反射しています。
照らされた聖地の輪郭。
舞い上がる砂埃。
全てを包み込む赤い大地。
北海道からのハーレーグループの男性らと出会いました。
ウエスタンスタイルがビシッと決まってます。
日本の震災のこと、ここをツーロングすることが一生の夢だったことなど話してくれました。
記念撮影する皆さんの顔、太陽と同じくらい輝いてました。
北海道に来たら連絡して〜と名刺まで頂きました。
キャンプサイトで、テントを設置します。
聖地に抱かれてのキャンプ。
現実と非現実の間に居るような感覚。
太陽が沈む毎に、赤い大地から、黒い大地へ。
風が強くなり、外にじっと座っているのが辛くなるまで、ただただ、母なる大地を見つめていました。
暁の頃、風がますます強くなってきます。
テントがバタバタと揺れています。
外にでると…
ここでの朝食。
雲が現れてきました。
ただただの、自然美。
あるがままの美。
後ろ髪を引かれながら、テッドの大学時代からの友人家族との待ち合わせ場所に向かいます。
アリゾナ州、Wupaki National Monument。
友人家族は、Phoenix (フェニックス)から。
彼らの家に、以前、泊めてもらったことがあり、約3年振りの再会でした。
2人の息子さんの、3年分の成長も目まぐるしかったです。
この遺跡で、沖縄からのシャーマンがお祈りをしていました。
聖地を巡って祈りを捧げているとのことでした。
この空気孔。
自然のエアコン。
冷たい風が、止むことなく吹き上げています。
強い日差しの中、来る人来る人、顔を近づけては髪をなびかせ、束の間の冷気の恩恵にあずかります。
そして、私も…
続いて、Sunset Crater Volcano National Monument。
1040〜1100年の間に起こった噴火によりできた地形。
溶岩が固まって真っくろくろ。
大きなお腹になって、何がしんどいかって、それは登り。
平地だと今までと然程変わらないのに、登りとなると急に足に堪えます。
なので、私は一切会話なしで、ただただ頂上めがけて、一歩一歩、マイペースに。
亀の歩みで。
は〜頂上に到着。
がんばりました!自分を褒めてあげました!
達成感と共に、向い側に見える山の奇麗なこと。
3歳の弟君も、最後少しだけ、お母さんに抱かれたのみで、ほぼ自分の足で頂上に。
スゴイ!
そして、本日最後の国立公園に向かう途中のハイウェイで…
友人らの車がトラックに巻き込まれる事故に!
怪我人なく、直ぐに警察も来てくれ、友人らの直ぐ後ろを走っていた母娘さんが証人として話しもしてくれ、無事に事故手続きを終えることができました。
バックミラーから一部始終見たテッドの慌てる声で、事故を知った助手席の私。
皆が無事で、本当に本当によかった。。
アメリカに来てから、事故現場をよく見かけます。
ハイウェイを超高速で走る車。
気をつけましょう。
深呼吸をして、その晩の宿泊先、 Flagstaff へ向かいます。
初日の晩に訪れた、コロラド州の Durango を少し思わせる、ここも心地のいい町です。
テッドが見つけた、84年の歴史ある老舗でありながらも、格安なホテル。
様々な分野の著名人が宿泊したことでも有名で、部屋のドアの前には、泊まった人のネームプレートと写真が貼られていました。
この日は、大学の卒業式でもあり、町中で卒業生や親御さんを見かけます。
通りをパレードする人々もいて、噂通り、とても賑やか。
この晩も、アジア日本食レストランに行くこととなり、幸せな私。
アメリカのロードトリップでは、なかなかアジア食にありつけることがないので、今回の旅は、本当にラッキーでした。
旅の最終日。
友人家族とホテルでお別れをして、再び、遺跡を巡ります。
Canyon Diablo の渓谷にかかる橋を見たかったのですが、見ることができず。
ルート66で有名な Winslow へ。
イーグルスの「Take it Easy」の歌詞にも出てくるこの町。
まさに、その歌詞に出てくる場所にあるお店に入ると、何と!「Take it Easy」がかかってました。
Homolovi Ruins へ。
ホピ族の遺跡群。
私達にとって、初めてのホピ族の場所です。
四角い Kiva を初めて見ました。
そこの受付にいたレインジャーの女性がホピ族の方で、昨日は、儀式でダンスを踊ったと話してくれます。
そして、「今、ホピ族のメサで、ダンスをしてるから行ったらいいよ」と教えてくれたのです。
何とも、幸運な私達!
メサの麓には、沢山の車が止まっています。
そこからは、歩きのみ。
広場では、人の輪が何重にもなっています。
その中で、沢山の男性が伝統衣装を身につけ、踊っています。
踊り手の中央には、初老の男性2人。
彼らが、太鼓を叩きながら、歌をリードしています。
澄み通った、それでいて、空高く響く歌声で。
ダンスを見つめる、老若男女。
用意された椅子に、家々の屋根に、親に抱かれ、若いカップルが手をつなぎ、リズムをとりながら、歌を口づさみながら…と思い思いに。
私達は、立ち見の人々に混じって凝視します。
カツィナ(と思われる)の衣装のグループ、動物のグループと、大きく二手に分かれていました。
強い日差しの中での激しい踊り。
どれ程の暑さなんだろう…と思ってしまいます。
燦々と照る太陽の下、大地を踏みならし、歌い、踊る姿。
釘付けになる美しさです。
その姿を見つめる人々も、また、美しいです。
ダンスが一旦止み、篭にもられた沢山の、様々な食べ物が、彼ら踊り手によって、回りで見ている人々に恵まれます。
近くの人には手渡しで。
遠くの人には、ぽーん、ぽーんと、手投げで。
日本の餅まき行事を思い起こさせます。
とうもろこし、果物、お菓子、ホピブレッド(パン)などなど。
かなりの量の食べ物を、与え尽くすまで続きます。
そして、私の元にも届きました!
ホピブレッドと真っ赤なリンゴ。
テッドにも、ホピブレッドが。
嬉しくて、その場で踊りたい気分になりました。笑)
感謝。
ダンスを、ずっとずっと見続けていたい気持ちをグッと抑えて、帰路に就きます。
メサを降りながら、何度も何度も、後ろを振り返り振り返りして。
途中、Hubbell Trading Post に立ち寄りました。
ここは、昔、物々交換や売買が行われていた場所です。
今でも現役のトレーディングポストは、それ程ありません。
歴史を感じる建物の中も、とても趣のある洒落たお店でした。
お店の男性が、私が日本人と分かると、この度の震災のことを心配して、日本の状況を聞いてくれました。
色んな場所で、多くの方々から、同じように声をかけてもらいます。
そして、3泊4日の Four Corners の旅は終わったのでした。
こちら、頂いたホピブレッドとリンゴ。
パンの穴は、運ぶ際に、テッドの指がはまってできたもの…
もう一つのパンは、帰りの道中にいただきました。
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4 件のコメント:
Wow wow!
元気な妊婦やな〜 :)
地球って雄大やな〜。
テッドもすかっとした顔していてステキやわ。
お腹の赤ちゃんも、いろんなこと感じてくれたかもね☆
mari-san
ホント、地球って…素晴らしいね〜
ぺろりと私達を包み込んでくれました。
きっと、お腹の子も感じ、心地よかったのでは…と思ってます♪
Miki-chan, すばらしい写真!
mizu-designs-san
ありがとう!
すばらしい景色に感動だったよ〜
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