2010年11月28日日曜日

サンクスギビングデー(感謝祭)

11月の第3木曜日は、サンクスギビングデー!
テッドママ宅で、お食事会でした。
テッドママ、テッドの妹さんと息子さん2人、私達と、6人でテーブルを囲みました。

テッドママは大忙し。
前日の晩は、パイを焼いてました。
そして、当日の朝から準備にかかります。
下ごしらえしながら、テッドママの頭の中では、各料理にかかる時間、そこから逆算してそれぞれのタイミングで料理にとりかかる時間が綿密に計画されています。
私は、それに従うのみ。
4口コンロと大きなオーブンが、フル活動です。

いよいよ午後3時、待ちに待ったお食事の始まり〜

七面鳥
マッシュポテト
スタッフィング(ワイルドライス、マッシュルーム、玉ねぎ、レーズン、クランベリー)
グレイビーソース
グリーンビーンズ&アーモンド
クランベリーオレンジ
ロールパン
各種ピクルス

お腹一杯。。。



小休止を挟んで、デザートタイム。

アップルパイ
パンプキンパイ
ホイップクリーム
アイスクリーム4種

ザ・アメリカですね〜笑)
しっかり頂きました。


(写真が、よく撮れておらず、料理に申し訳ない…)

そして、団欒。
プロフットボールと大学生バスケットボールを少し観戦しました。
我が家は、テレビのアンテナを接続しておらず、テレビなし暮らしなので、スポーツ観戦も特別です。
大学生とは思えないバスケットボール選手の動き。
さすが、バスケットボールのメッカ、アメリカ!

その後、甥っ子の一人が、トロンボーンの演奏をしてくれました。
始めて1ヶ月とは思えない腕前。
皆で拍手喝采。
嬉しそうな彼の照れ笑顔、よかったです。
そして、ハリーポッターのDVDを観て…
とてものんびりと過ごしました。

残った料理を沢山、手土産に頂いた私達。
友達にお裾分けしたり、引き続きサンクスギビング料理を食したり…と楽しんでます〜
お正月のお節料理のように、数日、楽しむのが、こちらでも恒例のようです。

テッドママのたっぷりのおもてなしに、感謝。
ご馳走様でした。

2010年11月22日月曜日

冬色とお好み焼き

冬色の朝で一日が始まりました。
土や車には、うっすらと白く積もっています。
今年のサンタフェは、かなり温かい秋冬とのこと。
暖冬との噂も耳にします。
そんな中、今日は、今年一番の冷え込みになるとのニュース。
お昼頃には、一瞬でしたが、サラサラと雪が風に流されてました。
その風景が、更に、寒さを感じさせます。

今日は、無性にお好み焼きが食べたくなり…
お昼過ぎ頃からは、オタフクソースがチラチラ浮かびます。
指圧時には、お好み焼きのことを考えないよう、集中集中。
広島出身なので、お好み焼きと言えば、やっぱりオタフクソース!
甘すぎるとのご意見もありますが、幼少の頃から、広島でしか買えなかった時代から食べている味。
外せません!笑)

と言う訳で、晩ご飯は、イメージトレーニングもばっちりのお好み焼きに決定!
今回は、じゃがいもを繋ぎに。
日本から船便で送ったホットプレートがあるものの、一人ご飯なので簡単に鉄のフライパンで。
重いですよ〜



野菜が焼ける香りを楽しみつつ、いよいよオタフクソースを手に。
母親が送ってくれたもので、既に数ヶ月経つのですが、大事大事にしてました。
いよいよ開封。(って、大袈裟な…)
オタフクソースの独特の匂いが、プーンと鼻を刺激しました。感激。

お好み焼きにソースをかけます。
待ちきれず、その場で、一口味見。
。。。美味しい。。。美味しすぎる。。。
もしかしたら、約1年ぶりのお好み焼き。

関西暮らしの時は、広島風vs関西風のバトルを、何度となく繰り広げてました。
が、結局、広島風が珍しく、皆の言葉にのせられて、私が焼き続けて終了ってのが、いつものパターンなんですが…(ね〜社長っ!)
こうやって広島風お好み焼きを看板にしていた私が…今晩は、じゃがいもを繋ぎに関西風にしてしまった…

どちらにしろ、やっぱり、お好み焼きは美味しいですね!
未だ、口の中にソースの味が残る今現在。
しあわせ〜

しかし、お好み焼き一枚で、これだけの至福感を味わえるのも、異国に暮らしているからなんですね〜
って言うか、私が、大袈裟なお好み焼きストーリにしてるだけで、「もっと頻繁に食べたらいいじゃん!」って突っ込まれそうですが…

今週の木曜日は、サンクスギビングデー(感謝祭)で祝日です。
家族や友人らとのお食事会。
私達は、前日の晩からお泊まりで、テッドのお母さん宅へ行く予定です。
カナダでは一度経験ありますが、アメリカでは、初めてのサンクスギビングデー。
お料理のお手伝いも楽しみ!

そして、サンクスギビングデーの翌日が、クリスマスに向けてのビッグショッピングデーとのこと。
友達からは、必要なければ買い物に行かないようにとのアドバイス。
サンクスギビングデーの後は、クリスマスムードが一気に押し寄せるんでしょうね。
多くの人が、クリスマスの買い物や準備で、一番ストレスを溜める時期とも聞きます。
お祝いも、いい塩梅で…ですね。

2010年11月15日月曜日

アメリカ暮らし、この頃



随分と寒くなってきました。
日差しは相変わらず強いのですが、冷たい風が吹き抜けます。
昼間は、薄手のジャケットで大丈夫。
でも、陽が沈むと、とたんに気温が下がります。
夜は氷点下。
日中の気温が激しいです。
何を着ようかしら…一日中出かけるには重ね着の準備も必要なこの頃です。

指圧に来られる方の中にも、風邪ひきさんが、ちょくちょく居られます。
野口晴哉さん「風邪の効用」のお話しをさせて貰うと、初めて聞く知恵に目を丸くされる方や、大納得される方と反応も楽しいです。

サンタフェ暮らしが始まって、約8ヶ月。
アメリカのお役所への申請やその他諸々の手続など多くなってきました。
暮らすということに付属するものですね。
日本でも自営業をしていたのもあり、何度となくお役所には足を運んでいました。

今までと違うのは、私は、この国では外国人であるということ。
日本からの書類には、当然ながら翻訳が必要となり、この翻訳に偽りがないという証明をしなければなりません。
特に、この「偽りがない書類であるという証明が必須です!」と念押しするように、強調してガシガシ言われると…
何だかな…アメリカっぽいな…ってげっそりします。。笑)

そして、「訴訟大国アメリカ」ってことも、直面するこの頃。
散々聞いてはきましたが、暮らしてみるまで、実感したこと…なかったのです。
でも、日常で、そして、普段の会話で、見聞きします。

未だ起こっていない出来事を想定し、心配や恐れから自分の身を守る。
そのための、自己主張、自己防衛。
口約束は通用しない、何事も契約サイン。
自分を守るために必死っていう絵姿が浮かびます。キャー。。
和の国、日本からやってきた私には、時に、辛く悲しいです。。
ホント。。

アメリカ人の友人らとも話すのですが、その根底にある恐れ、恐怖。
それらから我が身を守ろうとする社会システム。
次から次へと想定される恐怖から守るための保険システム。
でも、これはアメリカだけでなく、日本も含めた多くの国が、この傾向にあるんでしょうね…

恐怖が根底にある社会ってのは、どうなんでしょう?
アメリカ人の友人は、はっきりと、このままだと崩壊すると言い切ります。。

そんなこんなで、何だかな〜、暮らしづらいな〜、なんて思うこともありますよん。
とは言え、ここでの暮らしに慣れてきたからこそ見えてきた事柄。
そして、真実は、どこで暮らそうと、場所ではなく自分自身なんですよね〜
私の常識って、万人の常識でないんですもんね〜

郷に入れば郷に従え。
今まで旅も割と多くしてきて、とても大事で、実行してきたつもりです。
アラスカで、(私にとっては)何とも言えず強烈な匂いと味のクジラの脂も頂きました。
インドでは、喜んで、右手で食事を、左手でお尻を、馴染んでました。
中国では、中国人の交通ルールに従って、車道の真ん中を、自転車の波の一部となって走りました。笑)

変化をあるがままに受けれ入れて楽しんでっていうのも、よく言いますよね〜
とても大事です。
でも、時に、疑問に思い、立ち止まり、どうなんだろう?って自分なりに思い悩む事もいいですよね〜
そして、違いは違いとして受け入れる。はい。

アメリカでの疑問を、本音で、アメリカ人の友達に話しました。
その友達らが、私の、外国人が感じた疑問を聞き、喜んでくれました。
ここに慣れすぎて、疑問さえ湧かなかった…と。
中には、そんな疑問は、ここでは疑問でなくて普通なのよ!て思う人も沢山いることでしょう。
それも当然です。

日本、特に京都で、在日外国人らの疑問や不満も、嬉しい話しと共によく聞いていました。
今は、私が、その立場にあるんですね〜

人生って、面白いです。



家の前の木に、沢山のテルテル坊主!(私から見たら)
そしたら、これは、ハロウィーンの飾りで、お化けとのこと。
所変われば…ですね!

2010年11月13日土曜日

炉開き



先週末、炉開きがありました。
お茶室の一角で、湯気があがっています。
ぽこぽこと聞こえてくるお湯が沸く音。

お菓子は、ふふふ…おぜんざい。
一粒一粒の姿を美しく残した小豆と、四角いお餅。
お餅!!
サンタフェ在のお茶仲間の方がお餅つき機を持っておられ、作って下さいました。

おぜんざいが運ばれてきました。
襖の向こうから既に流れくる甘い香り。
主客の声に、他5人の客も同時におぜんざいを食します。
くろもじで小豆とおもちを口に運びます。
最後は、おもちで漆器の内側をきれいにして食べ終えました。
何度も何度もお餅で小豆を拭い取り、器を置くのが惜しまれた程です。

久しぶりのおぜんざい。
幸せ〜!
お茶の先生が、3日かけて炊いて下さった小豆。
標高が高いので、小豆を炊くのに、より時間がかかるようです。

4畳半で頂くお茶。
存在感たっぷりの掛け軸「無一物」。
花器には松の枝。
猪型の香合。
美しい壺。

贅沢なおもてなしを頂戴しました。

その後、お茶に同席した着物姿の友人と散策。
イチョウのシャワーを浴びながら。
車を止めて着物を見つめる方、通り過ぎる人の喜ぶ視線。
着物美人と普段着の私(私にしてはチト珍しいスカートですが…)。
着物、いいですね〜
私も、その内…

通りの家から男性が近づいてきます。
左右の手には、マフィンが一つづつ。
家の庭で採れたリンゴで、たった今作ったところだから。どうぞ!と。
手渡されたマフィンは、まだほんのりと温かく。
美味しくって、一気に路上でパクつく二人。
これも着物効果かしら?!

全感覚が嬉し踊った一日でした。


ps,先日、洗濯バケツの中にいたネズミ。指圧に使っている手拭いをしっかりとかじり、二つの穴が空いてました…
一枚だけでよかった…ホッ。

2010年11月11日木曜日

起きがけの夢と動物たち



こんな夢、見ました。

愛マウンテンバイクGTくんの姿がなく、見覚えがあるようでないような町の中を探し歩きます。
どこで最後にお別れしたかを思い出そうと、一生懸命に記憶を辿るのですが思い出せず…
段々と暗くなる中、必死です。

そしたら、旧友とバッタリ出会い、事の成り行きを説明。
何故か、とあるホームパーティーへ一緒に行くことに。
扉を開けると、ウパヤ禅センターの先生が笑顔で迎えてくれました。

先生に挨拶しようとする私。
入れ歯がきちんと口の中に収まっておらず…ハグハグモゴモゴと喋っています。
このハグハグモゴモゴ感が、今でも鮮明に思い出せる程、リアルでした。

その時!どこからか聞こえる、ガサガサ音で目が覚めました。
その音の正体はつかめず、夢の象徴は何かしら…などど思いつつ、一日の始まり。

洗濯しようと、洗濯物を入れているバケツから衣類を取り出していると…
そのバケツの中から、小さく丸い灰色の物体が、ピュッと走り去りました。。
小さなネズミ。。

昨晩から、バケツ界隈で聞こえていたガサガサ音。
バケツの中のネズミから見たら、高い壁がそそり立つ空間だったことでしょう。
這い上がろうと、何度も挑むネズミを想像します。

入居当初から、時々、天井から聞こえる、何者かが動く音。
姿を見たのは初めてでした。
指圧施術時には、できれば静かに過ごしててね。お願い。

京都町家に暮らしていた頃、やはり、ネズミと共存していました。
このネズミは、食べ物を好み、野菜果物以外の食べ物を、台所に起きっ放しておくと、必ずや、かじられた跡が。
いい思い出です。

先日、家の窓の直ぐ下を足早に過ぎていく、かなり太くて大きいネコ。
スタスタスタと脇目も振らずの直進。
テッドに話すと、「ボブキャットだ!」と、直ぐに家の外に。
一生懸命探してますが、時すでに遅し…
見逃したことを残念がるテッド。。

初めてのボブキャット。
ネコをそのまま、2〜3倍大きくしたような姿。
そして、短い尾っぽ。

次なる動物との出会いは、何でしょうね〜


写真:ツバメの巣

2010年11月10日水曜日

深紅色のトマト


頂いたトマト。
深紅色と、赤色のトマト。
デコボコ感が、最高です。

ケール、アボガド、ひまわりの種、海苔と合わせてサラダに。
カイエンペッパーが少し多すぎて、口の中に広がるパンチ感。
美味でした。

こちらサンタフェ、昨日の朝、雪がちらっと降りました。
遠くの山頂が白くなっていたのは、数週間前。
私の上から、雪がちらちら舞い降りたのは、昨日が初めて。
冷えました。

そんな晩、野菜スープと上記のサラダ。
それと、小さく丸く握った一口おむすび。
梅、黒ごま、海苔、とろろこんぶ。
とろろこんぶを初めて食べた友人。
とろろこんぶの姿、ちぎる時のこんぶ繊維の繊細さ、そして、味に大喜び。
温まりました。

今朝は、太陽が燦々とあがっています。
気温の変化が激しいこの時期。
明日は、かなり気温が下がり雪が降るとの予報。
さて、どうなることか…

先日、太陽から目を守るべくサングラスを買いました。
日本から持ってきたサングラスを使っていたのですが、この強すぎるサンタフェの太陽光。
太陽に向かって運転するとき、全くもって前が見えないのです…
新しいサングラスの効果はどんなんかな〜
今まで使っていたものは、母親からもらったお気に入り。
新旧サングラス、共に使い分けしていきます。

しかし、この太陽光…
日本では、サングラスを全く使っていなかった私。
こちらでは、身の危険を感じて、必須です。笑)

2010年11月7日日曜日

氷点下キャンプ



先週末、キャンプに行ってきました。
夜は氷点下になるこの時期。
今年最後のキャンプだね〜と話しながら。

新しく購入した我が家の2台目愛車、ホンダCRV の走り具合も楽しみに。
もちろん中古車で、1998年式。
1台目のスバルは2000年式。
日本ではあまり見かけないような年式も、こちらではバンバン売買されてます。
いざ、北に向けて走ります。

先ずは、Angel Peak (エンジェル ピーク)へ。
広大な土地をひた走り、キャニオンが見えてきます。
ただただ広がる青空に、交差し重なる飛行機雲。
沢山の飛行機雲を見上げ、ここは飛行機の渋滞地域?なんて思います。



ポンポンポンとポンプが何かを汲み上げる音。
そして、見えてきたのは、大きなポンプ工場。
この辺りは、アメリカの中で、最大の天然ガス採掘場であることを、初めて知りました。
採掘現場を視界の中に歩くのも…と、キャニオンを眺めた後、立ち去りました。
ネイティブアメリカンにとって、神聖な場所…
ある人にとっては、開発採掘場所…



そして、次なる場所、Bisti (ビスタイ) へ。
独特な地形の中を歩いていきます。
戻り道の目印に、年月をかけて造形されたサンドストーンの独特な形を覚えながら。
人、仏様、熊…と、色んな顔があります。
そして、太陽のある場所も確認。
数台の車が先着してはいるものの、人影一つありません。
ただただ、あるのは…





そして、今夜の野営場、Chako Culture (チャコ カルチャー) へ。
とても楽しみにしていたチャコ。
沢山の人から勧められていたチャコ。
夕日が沈む少し前に到着しました。





先ず驚いたのが、キャンプ場が、遺跡のまん前。
私達のテントの後ろには、数百年前、アナサジが暮らしていた建物があるのです!
ネイティブアメリカン、アナサジの人々の営みを想像します。
ここで、火を焚いて食べて…
夕焼けが美しく広がり、月がうっすらと浮かび上がります。

遺跡を前に写真を撮りました。
私と遺跡を、テッドがシャッターを押して。
そしたら…その写真がデーターに無く…
何度か試したのですが、同じ結果。
私が、テッドを被写体に映すと、データーが見れます。
私が撮影した遺跡の写真も無く…
摩訶不思議。
のようですが、写真に撮って欲しくないというメッセージかもね〜と思いました。

そして、数時間後には、満点満点の星。
天の川が、くっきりと流れ、小さな小さな星まで見えます。
首を、折れそうな程、後ろに反り返らせて。

暗闇の中、他のキャンプサイトの見学。
うわーー、洞窟状になった遺跡。
そこで、ヘッドライト灯して、晩ご飯の用意をしている人々。
それぞれのキャンプサイトにそれぞれの趣があり、次に訪れるのが今から楽しみになってしまいます。

星がうわんうわんと、続々姿を現します。
寒くなるのを覚悟で、準備してきた重ね着とブランケット。
ぱんぱんに着て、くるまって、完全防備。
笑けるくらいの重ね着。

夜明け前、隣のテントから聞こえてくる大きなイビキ。
一緒のテントで寝ている相方は、眠れたのかしら…と気になります。
因に、この日の晩は、−1度でした。



日の出、日の入り前後の空の色の移り変わり。
どうしてこんなにも美しいのか。
毎回、心に響きます。
こんな時、南インドのカニャクマリで、多くの人々と一緒に拝んだ日の出を思い出すことがあります。
太陽神。





ビジターセンターで、ドイツ人親子 (父と息子)と出会いました。
彼らは、車でカリフォルニアからシベリアまで走ったそうです。
逞しいジープが、存在感を放っています。

沢山の遺跡が残るチャコ。
一時は、数千人が暮らしていたという大集落。
一つの遺跡で、600〜700もの小部屋があるものさえあります。
そして、やはり目を引くのが、キバ (儀礼的な空間)。
丸い形の中に、柱があった跡。
そして、大地からやってくる魂の通り道。
チャコで最も大きなキバには、各集落の代表者達が集まり儀式を執り行っていたのでしょう。







チャコキャニオンに上がり、石の道しるべを頼りに歩いていきます。
何も遮る物がない平地。
突風が吹き抜けます。
遺跡を巡り、足下の小さな花や虫に感動します。
この乾燥地に生きる数々の命。

ここに暮らしていたアナサジ。
天体観測をし、器を焼き、絵を描き…ペテログラフも見られます。
ここチャコは、多くのネイティブアメリカンにとって、とても神聖な場所。
口承により民族の遺産が継承されているとのこと。
保存活動、発掘調査、共に行われています。
なるべくそのままの姿形で保存していこう、というように変わってきていると聞きました。
チャコ、必ず、また訪れます。





車のガソリンが、町のガソリンスタンドまで保つかどうか、超ドキドキハラハラしながらチャコを後にします。
かなりのデコボコ道。
レンジャーからも、道はとても荒れてるよと言われましたが、その通り。
チャコは、4WDでないと難しいだろうと聞いていたことに納得。
ホンダCRVの車高の高さ様々。
それでも、時折、ガツンと大きな石が車の底にぶつかり、あまりにもその音が大きく響き、ちょっとドキッとしました。

あーーー、ガソリン。
町に入り、地元の人の案内に助けられ、何とかエンストせずにガソリン注入。
感謝。そして、ギリギリセーフ!
私もテッドも安心感からお腹が空き、ガソリンスタンドでおやつ時間しました。笑)

その後、2泊目の野営場、El Morro (エル モロ) へ。
テントを張ったと同時に日が沈んでいきました。
暗闇の直前に用意できた、焚き火用の木を重ね、火をつけます。
暗闇に火。
これだけで、とても安心しますよね。。
野外でぽつりと居る時、火の力は偉大です。
温めてくれ、他動物との距離を守ってくれる。
そして、火との時間を与えてくれます。



この晩も覚悟して、重ね着しまくります。
腰から下には、ブランケット巻き巻き。
そして、−4度だったのに、私…熱かった位でした。
寝袋の中、寒くて眠れないのって、ホント辛いですよね。
何度も経験あります…
四国お遍路さんでも、よくあったな。。。

エル モロは国立遺跡。
翌朝、ビジターセンターに行くと、
「もしかしてテントで寝てたの…あなた達…寒かったでしょー」
と労いの言葉をもらいました。
いえ、熱かったです…と私。笑)

この場所は、天然水が沸き、各方面からのネイティブアメリカンが休憩地点として過ごしていた場所です。
その後、スペイン人らも度々訪れ、彼らが通過時に残したサインや詩などが掘られています。
テッドが解説書を片手に、私に要約してくれながら、一つ一つ見ていきます。





そして、そこから車で20分程に位置する、ズーニー プエブロへ。
大幸運にも、その日は、収穫ダンスの日でした!
感激!
老若男女が衣装を身に着け、踊っています。
女性は、黒と白を基調とした服とブーツ。
真っ青のターコーイズの飾り物。
前髪様の黒いものが、目の下までぶら下がっています。
手と頭には鳥の羽。
男性の衣装は女性よりも多彩で、フォックステイルと言って、狐を尾っぽの様に腰からぶら下げています。
手には、楽器や、同じく鳥の羽。

そして、ドラムを中心に歌い上げる男性グループ。
地に響くドラム。
空に響く歌声。
その場に居合わせている喜びが、大地から沸き上がってきます。





歌と踊り。
シワシワの小さなおばあさんが列に加わり、経験を感じさせる静かな踊りを。
その後ろには、ぷちぷちホッペの子供が、ぴょこぴょこと足踏みしています。
青年が、誇り高い眼差しで自分の世界に入っています。
そして、回りには、踊りを眺める人々。
そこに加わる私達。
涙が出そうになりました。

その後、プエブロのレストランへ。
そこで食べた、豆のブリトー。
出来立て新鮮で、今まで口にした豆のブリトーの中で、一番美味しかったです。

帰路の途中、今回の最後の訪問地、El Malpais (エル マルパイス)へ。
ここも、国立遺跡で、広大な敷地です。
今回は、その一部、カルデラを歩いてきました。

約70万年前の火山活動の末の、この一種異様な光景。
真っ黒のデコボコ地、そして、山ができあがっています。
ここでも石の道しるべを頼りに歩きます。
黒い固まりの大地と、それでもそこに生える逞しい木。
この道しるべが無いと、きっと方向をすぐに見失うでしょう。
どこも同じ景色に見えるのですから…

その先には、大きな大きな洞窟がありました。
火山が爆発し、溶岩が流れ固まり、洞窟となり…
人類の誕生のずっとずっと昔の出来事。
洞窟を流れる風を感じ、気が遠くなりそうになります。
そして、再び、石の道しるべを確認しながら、車まで戻ってきました。







この3日間で、見て感じたもの。
未だ、フワフワと体内を泳いでます。
大地の活動、自然の造形キャニオン。
ネイティブアメリカンの遺跡。
そして、今も受け継がれている文化。
本物の美。

ちょっと余裕なく過ごしているこの頃。
薄っぺらい現代社会のシステムに右往左往してるなんて…
勿体ないですね。

本物の実。